フランスとドイツの共同研究によれば、腸の働きを改善することで正義感の高い判断をするようになるというそうです。
約100人の被験者を2つに分けて、一方はプロバイオティクスやプレバイオティクスといった腸の活動をよくするサプリを摂取し、他方はプラセボを摂取させて比較したところ、行動経済学で知られる最後通牒ゲームで、不公正な分け前を得ようとしなかった被験者が、腸の活動を改善した被験者に圧倒的に多かったという結果が出たということです。
正義感などの決定は、大脳皮質の高次認知機能によると考えられてきたが、この結果はそれに疑問を投げかけているということだそうです。
人間には、頭部のほかに心臓と腸内にも小さな脳があるとされていますが、腸内の脳についてどのような機能を果たしているのかについては、あまり研究が進んでいないという印象です。
腸や心臓の動きがよくなることで、人間として理性的で正しい判断ができるようになるというのは、当然のことと言えるのかもしれません。
水野健司特許法律事務所
弁護士 水野健司