選択2024年6月号の巻頭インタビューは北海道大学の石井吉春教授に対するものでした。
石井教授によれば人口3万人以下の地方自治体では人口減少率49パーセントであり既に地方では自治体が消滅するというようなレベルではなく人口減少は最終局面にあり国家として存亡の危機にあるといいます。
地方では、農業のような重要な産業を維持していくことについて、極めて深刻に考えなければならないといいます。
また地方の人口減少の原因は東京一極集中にあり特に女性は進学や就職で都市部、特に東京に出て地方に戻ることがない「ブラックホール」になっているということです。
インタビューでは海外からの人材受け入れについて言及していますがこれまでのような安い賃金を求めるのではなく定住を前提とした制度にしなければならないし、むしろ日本の女性を中心として海外に人材が流出していく傾向を不安視すべきであると述べられています。
石井教授の危機感はまさに今の日本が必要とされるものであり、今後は外国人がどのように日本で安心して快適な人生を送れるか、女性が東京以外でも活躍できる社会を作っていくかということが問われており、まさに真剣に考えなければならないというご意見に深く共感します。
水野健司特許法律事務所
弁護士 水野健司