「人工知能 生成AIのでたらめな図が論文に」(日経サイエンス2024年7月号)

 バイオロジー関連の科学論文雑誌に中国の研究グループが掲載した論文の図が生成AIによって作られたものだったが内容的に意味をなさないでたらめなものだったということだそうです。

 科学雑誌の一般ルールとしてある論文を掲載するにあたっては他の研究者による査読がなされるのですが今回は査読で指摘がなされたにも関わらず執筆者が修正をしなかったということで、その科学雑誌としては信用を失う結果になっているということです。

 筆者によると世界では過剰に多数の科学論文が発表されているという事態であり、的確に表現された図は読者の目を引きつけることからAIを利用したいという考え方は理解できるということでした。

 しかし論文をAIに読ませてその内容を的確に図に表現してくれるAIというのは確かに魅力的ですね。文章自体は自分で執筆するのだから図をAIに頼るというのも心理的なハードルは高くないし、この図は文章から●●AIが作成しましたと注意書きを書けば著作権的にもリスクを回避できると思います。

水野健司特許法律事務所

弁護士 水野健司

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