「埼玉クルド人コミュニティ 第2回 「標的」の変遷 安田浩一」(世界2024年9月号)

 記事によると埼玉県川口市に居住するクルド人グループを快く思わない日本人により醜悪なヘイトスピーチが行われており、集団によるデモ行進に発展しているとのことです。

 クルド人が経営する飲食店には「クルド人出ていけ」といった幼稚な内容のいたずら電話が何回もかかってきているとのことです。

 このヘイトスピーチを行う集団は標的を中国人やフィリピン人など次々に変えてきて現在はクルド人が対象になっているということです。

 過去には200人もの大人が1人のフィリピン人中学生を名指しで学校の前まで押しかけてヘイトスピーチを行ったこともあったそうで、この動画を見た他の日本人からこれを賞賛するコメントなどがあげられていたという信じられないような事実もあり、この日本人によるヘイトスピーチを単なる少人数集団によるいじめであると例外視することもできなさそうな状況にあります。

 クルド人を支援してきた日本人によると国籍を持たないクルド人のバイタリティは非常に高く、とにかく朝から晩まで働き続けているという人が多いそうで、このような人たちの働き方を見た日本人が脅威に感じているのではないか、ということでした。

 ヘイトスピーチで一体何を主張したいのか全く理解しかねますが、異質なものを排除しようとする自然界の原則からしても外国人を排除しようととうする人たちが一定の割合で存在しうることを認識し、これに対してどのように取り締まっていくかについては今後の日本の人口動態からしても十分に議論し準備しておく必要があるでしょう。

 

水野健司特許法律事務所

弁護士 水野健司

水野健司特許法律事務所|技術・知的財産、外国企業との契約書を中心に解決 (patent-law.jp)