「医師志望者が海外に流出している」(Newsweek日本語版2024年8月27日号)

 記事によると日本人が、ハンガリーなど比較的学費や生活費の安い大学の医学部を英語で受講し、EU内で医師として働く道を選んでいるとしています。ハンガリーの医学部では最近30人程度で推移しており、昨年は44人になっているそうです。EUでは奨学金も充実しているため、金銭的に余裕のない日本人学生にとっても医師として働ける可能性が高いことになります。

 日本国内の医学部は国公立でも6年間で約400万円程度、になり、私学であればその4倍以上、当然ながら高い学力が求められることから小中学生のころから塾へ通うことができる裕福な家庭のみが医師になれるという状況になっているとしています。

 確かに、フランスなどでも母国語だけでなく外国人向けに英語による大学院のコースがあると聞いたことがあり、これを受講するという日本人がいました。フランスのように母国語の文化と歴史に誇りをもっている国が外国人向けとはいえ、英語で高等教育の機会を提供しているということに驚かされました。

 ただでさえ少子高齢化で医師などの人材が不足することが明らかになっている日本で将来有望な学生が海外に流出してしまっては、国内状況は悪化する一方となってしまいます。

 日本の大学や教育制度は金銭的に余裕のない子どもにとっては公平な学習の機会すら与えられていないという現在の制度を見直す必要がありそうです。

 

水野健司特許法律事務所

弁護士 水野健司

水野健司特許法律事務所|技術・知的財産、外国企業との契約書を中心に解決 (patent-law.jp)