2024年4月2日、北朝鮮は火星16Bの飛行実験に成功したとされています。日常的に北朝鮮のミサイル実験が行われているので見逃しがちですが、この火星16Bというのは中距離弾道ミサイルで重要な2つの機能を備えているということです。
1つは固体燃料ロケットであるということで、固体であれば準備に時間がかからないだけでなく、発射してすぐにその場から離れることができるため標的にされにくいということらしいです。
そして、それよりも深刻な機能として、極超音速滑空体(HGV)を備えていることで、これは大気圏内の低い高度を進路を変えながら、極超音速(マッハ10~20)で飛ぶことができ、太平洋のかなりの範囲をカバーできるということです。
低空を極超音速で飛行するため、迎撃して撃ち落とすことはほぼ不可能であり、米国の太平洋上の重要な基点であるグアムのアンダーセン空軍基地、同海軍基地を攻撃できるといいます。
この北朝鮮の兵器は従来の米国の防衛体制からすればゲームチェンジャーとなる可能性があり、米国は太平洋地域の戦略を見直さなければならなくなった可能性があるとのことです。
北朝鮮がこのような挑発に出れば、米国や中国の地域における軍拡競争が一機に高まる可能性もあり、日本が無関心でいることはできないでしょう。