生成AIがもたらす法律問題はどのようなものか?

 チャットGPTなど生成AIはどのような法律問題が生じるでしょうか。

 まずは著作権です。チャットGPTはインターネットに存在する情報を基礎に加工した文章を生成するものですから、オリジナルの著作物を複製することは当然、多少修正を加えたとしてもオリジナルと同一性が維持される程度であれば、翻案権侵害となる可能性があります。

 しかし、著作権侵害はオリジナルに依拠したことが要件となりますので、オリジナルを認識できない場合に著作権侵害といえるか否かは裁判例又は立法による事例が必要となるように思います。

 また生成AIが作成した著作物について誰が著作者(創作者)となるのかという点も問題になりそうです。

 次に、生成AIの文章が他人のプライバシーや名誉権などを侵害した場合に誰が責任を負うのかという問題があります。これも投稿者がいれば、まず投稿者が責任主体となるでしょうし、掲載を放置すればプラットホームの運営者も責任に問われることになるでしょう。