地雷を見つけるAI(日経サイエンス2024年4月号)

 米コロンビア大学のチームは地雷を検出するためにドローンで地面の画像を撮影し、地雷やクラスター爆弾の形状を学習させたAIモデルにより効率的に地雷で汚染された地域を見つけることができるシステムを開発したということです。

 ウクライナでは地雷で汚染されている可能性のある地域が北海道の2倍にも及んでおり、従来の人が地雷検知器を使いながら検出していたのでは膨大な時間がかかってしまうということでこのAIモデルが効果を発揮することを期待しています。

 ただし、検出率は90%程度ということなので、あくまでも補助的に使うもので、地中深くに埋められた地雷や草木で覆われた地雷については赤外線センサーや草木のパターンを分析するようなシステムを組み合わせる必要があるということです。

 この画像検出システムはドローン、画像認識、大量データの処理という従来技術の組み合わせであり、人の作業に完全に置き換わるものでもありませんが、確実に人類の脅威を取り除くことに役立っており、現場で実際に使われているということは大変意義深いことだと思います。

水野健司特許法律事務所|技術・知的財産、外国企業との契約書を中心に解決 (patent-law.jp)