著者は、視覚障害者の女性教授でコロンビア大学のビジネススクールでMBAの人気講座を担当しているとのことですが、なぜかこの著書には写真や図表など資格を必要とするコンテンツが多く含まれています。ご自身が視覚障害ということで逆に視覚的にわかりやすいということを意識されたのかもしれません。
優れたイノベーションを成功させるためのエッセンスが論理的にわかりやすく説明されています。それはこれまでにあまり重視されてこなかった課題の設定の仕方や選択の方法などについて、丁寧に説明しています。
これまで天才のひらめきとして、ブラックボックスにされてきたニュートンの発見やピカソの独自のスタイルについても、それ以前にあった概念の組み合わせから作られたものであって、単なるひらめきではないとされています。
筆者は試行錯誤やブレインストーミングといった従来当然のように行われている手法について否定し、成功するイノベーションを注意深く選択する方法を示しています。
これまでの概念に疑問を持ち、新しい手法として、THINK BIGGERを生み出した筆者もまたイノベーターなのだと感じさせられます。