人間うそ発見器といわれるポール・エクマンの訓練法(「選択の科学」、シーナ・アイエンガー著、第4講より)

 人間がうそを発見できる確率は裁判官や検察官のような職業にあってもそれほど高くはならないが、このポール・エクマンは驚異的な確率でうそを見抜けたといいます。

 ポール・エクマンは人間の顔が専門でわずかな顔の動きからうそを発見する直感を鍛えたとされ、例えばおぞましい映像を見ている学生に何でもない映像を見ているかのようなふりをしてもらい、その学生の顔を観察し自らの直感を鍛えたそうです。またサルの顔を観察してその後の行動と関連させて表情を見抜く訓練をしたそうです。

 ポイントになるのは絶え間ない努力を繰り返すこととフィードバックにより自らの判断に対する改善と修正を繰り返すことで直感を磨いたということです。

 このような直感を身に着けるには最低でも日3時間の訓練を10年間続ける必要があるとされています。

 ここでは、直感とは観察以上でも以下でもないという有名な言葉が紹介されています。

 ここまでが記事の内容ですが、これはまさに大量の画像データ(顔の表情)を教師ありモデルで機械学習されることと同じではないか、と考えられます。しかも、すでに存在するシステムで簡単に実現することができそう、というよりも米国ではすでに実現されていそうな予感がします。映像だけでなく音声も加わればもっと正確性は増すでしょうし、手汗などでデータをたくさん撮ることができれば人間をしのぐ確率のうそ発見機ができるでしょう。

 

水野健司特許法律事務所

弁護士 水野健司

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