「外資に染まるニッポン観光産業」(選択2024年10月号より)

 映画「フラガール」で有名になった福島県いわき市の「スパリゾートハワイアンズ」が米国投資ファンドフォートレス・インベストメント・グループに買収される。この米ファンドは宮崎県のシーガイアのほか、日本各地のホテルなどを多数保有しており今や国内最大のレジャー企業となっているそうです。

 もちろんこの記事が指摘するようにファンドが長期的にこれらの観光資産を保有し続けることは考えにくく資金力で企業価値を上げることができれば売却など「エグジット」が予定されているはずです。

 そしてそのときに日本の資本が入る可能性は小さく、やはり外国の資金で運用されることになりそうだということです。

 資金がなくこのまま閉鎖するよりはいいともいえますが、日本本来の観光資産の多くが外資により運営され、その収益も外資が得るというのはやはり複雑です。こういったソフト面での再生についても日本本来の手法で何とかならないものか、これも地方創生の大きな課題といえそうです。

 

水野健司特許法律事務所

弁護士 水野健司

水野健司特許法律事務所|技術・知的財産、外国企業との契約書を中心に解決 (patent-law.jp)