「報道 ニューズウィークはこう報じた」(Newsweek日本語版2024年4月16日号)

 オッペンハイマーの特集ですが長崎に投下された原子爆弾について1945年8月20日号のNewsweekの記事が抜粋で紹介されています。

 B29が8月9日長崎に原爆を投下すると閃光があり機体が大きく弾んだとされています。当時燃料切れが心配されたことからすぐに沖縄へと戻ったとのことでした。真珠湾から始まったこの戦争が圧倒的な勝利で終わったことでアメリカには祝福ムードが漂っていたということです。

 8月6日の原爆よりも3日後に投下された長崎型の原爆の方がはるかに優れたものであったが原子力エネルギーの効率としては0.1%に過ぎなかったということでした。

 記事では一瞬にして大量の人が殺されたというこの破壊力に恐怖を覚え、次の標的がどこになるのか、としています。

 当時は真珠湾の報復として化学の力で戦争を終わらせたという勝利感が強かったと思われますが原爆の圧倒的な破壊力に驚き、恐怖を覚え、今後この兵器がどこで使われるのかを憂慮する内容となっていました。まだ放射線が人体に及ぼす影響や放射性廃棄物の問題などについての認識はなく、未来の技術としての原子力が実践されたことの成果の方が強調されてもおかしくない時代だったと思いますが、この記事では長崎で原爆を経験した人物が見た光景についても言及しており、こちらの方は私たち日本人が歴史で学んできた原爆後の街の姿に近いものになっています。

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