記事によると大企業から中小・零細企業まで戦略、IT、M&Aなど様々な分野にコンサル業が存在しその市場規模は拡大しているといいます。ただその中には他社の成果をコピーしたものだったり、簡単なフレームでインターネットから抜き出したりしたものなど対価に見合わない内容のものも多いということです。
いったんコンサルに依存してしまうと社内では社員が時間をかけて検討しなくてもよくなり、「麻薬のような常習性」があるとのことです。
特に全社戦略などは本来「社内人材を育てること」で対応すべきでありコンサルに頼るのはよくないという問題提起です。
記事では地方や中小では、DX、海外進出、採用など社内のリソースが限定される場合もあって足りない分野を補うコンサルは有用ではないかとしています。
確かに、中小企業でも将来に向けて自社のコアと位置付けている課題に関してはコンサルに頼り切るのではなく、多少効率や効果の進度が遅くても自社内の人材で試行錯誤しながら進めていくことが重要ではないかと思います。
自社が試行錯誤して獲得したノウハウは自社独自で開発した知見と経験となり他社との差別化にもなりますし、さらにその次の展開を検討するうえでも有益な資産となるはずです。
結果的には同じことをやっていても、それが社内で獲得した知見によるものか、又はコンサルから教えられてそのままやっているかは大きな違いとなるように思います。
水野健司特許法律事務所
弁護士 水野健司